(手紙を書く) * 空想は自然の隈どりだ、櫟林の奥で捕獲した一個のムラサキ蝶を験めようか!樺色地に薄墨の豹紋を散らして、光りの屈折に随つては、真紫に輝く見るも鮮やかな幻色を呈するのだ。或ひは土の上を飛んでゐる一個のミチシルベをつまみあげて見 …
著者 | 牧野信一 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
初出 | 「文藝通信 第二巻第二号(二月号)」文藝春秋社、1934(昭和9)年2月1日 |
文字種別 | 新字旧仮名 |
読書目安時間 | 約2分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約3分(300文字/分) |