僕の酒ぼくのさけ
悪い酒であります。憎い酒であり、野蛮な酒でありますが、決して酒に罪があるのではありません。偏へに小生の酩酊振りが悪く、憎く、そして極めて野卑であるばかりなのだ。あゝ小生は常に悪酔の失策と後悔に身をやかれ、生活の軒を傾け、やがては自堕落の淵に …