私が占ひに観て貰つた時わたしがうらないにみてもらったとき消えぬホクロきえぬホクロ
自分からすゝんで占ひを観て貰つたことはないが、十七八歳の頃祖母が突然小生の面上のほくろを気にしはぢめて、占ひ者に謀り、何れと何れとを抹殺すべきかと二三を指摘し、さて占者は小生を静座せしめて、はたとその面を睨めて物凄い声で気合ひをかけた。そし …