田舎の明るい竹林のほとりに住んでゐる、私の或る知人の簡素な茶室に、一幄の懸物がかゝつてゐた。たしか五つの漢文字であつたが、うろ覚えだから誌すのは遠慮しておくが、私がその意味を問ふたら、これは、斯うして小さな一つのひしやくを持つて、一杯の湯を …
著者 | 牧野信一 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
初出 | 「文藝春秋 第八巻第十四号(十二月号)」文藝春秋社、1930(昭和5)年12月1日 |
文字種別 | 新字旧仮名 |
読書目安時間 | 約2分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約3分(300文字/分) |