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『花束一つ』
ふりがな文庫
『
花束一つ
(
はなたばひとつ
)
』
彼は、不断に巨大な都市の建設に余念がない。あの都は何んな細道を覗いても花飾美と瑰奇美と新鮮美に溢れてゐる。あの市長は一個の煉瓦に至るまで恭々しく自らの手で焼き、一つ一つ自分で積みあげて、塔を建て、ビルヂングを建てゝゐる目醒しい努力家だ。たゞ …
著者
牧野信一
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
初出
「新進傑作小説全集月報 第四号」平凡社、1929(昭和4)年7月15日
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約1分(500文字/分)
朗読目安時間
約2分(300文字/分)