ふと、思つた——。 秋田の聯隊にゐる柏は今何をしてゐるだらうか、京都に行つてゐる松村は?下総の取手に行つてゐる宮広は? 時計を見たら三時半(夜)だつた。 「グツスリと眠つてゐるだらう。」と思つた。と、眠つてゐるだらう、と思つたことが悪いやう …
著者 | 牧野信一 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
初出 | 「十三人 第三巻第四号(四月号)」十三人社、1921(大正10)年4月1日 |
文字種別 | 新字旧仮名 |
読書目安時間 | 約1分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約2分(300文字/分) |