産屋うぶや萩原朔太郎君に献ずはぎわらさくたろうくんにけんず
男は河から蘆を切つて來て、女の爲に産屋を葺いた。それから又引きかへして、前の河の岸へ行つた。さうして切りのこした蘆の中に跪いて、天照大神に、母と子との幸ひを祈つた。 日がくれかかると、女は産屋を出て、蘆の中にゐる男の所へ來た。 さうして「七 …