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『桜もち』
ふりがな文庫
『
桜もち
(
さくらもち
)
』
一友に誘はれて久しぶりに向島を散歩したのは、まだ花には少しはやい三月なかばのことであつた。震災と戰災で昔の面影をきれいに失つたが、それでもわれわれ明治の子にとつて、墨東は忘れがたい地である。あの道この横丁には、まだまだ幼時の記憶をよびさます …
著者
伊庭心猿
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約5分(500文字/分)
朗読目安時間
約8分(300文字/分)