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『金沢の思ひ出』
ふりがな文庫
『
金沢の思ひ出
(
かなざわのおもいで
)
』
私が金沢にゐたのは大正元年の末から大正三年の春迄である。住んでゐたのは野田寺町の照月寺(字は違つてゐるかも知れない)の真前、犀川に臨む庭に、大きい松の樹のある家であつた。その松の樹には、今は亡き弟と或時叱られて吊り下げられたことがある。幹は …
著者
中原中也
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
初出
「隼」1936(昭和11)年10月号
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約6分(500文字/分)
朗読目安時間
約9分(300文字/分)