山にやつて來てから、もう隨分長いこと書かない。去年はほんたうに何も書きたくなかつたので、あつさりと何も書かなかつたが、今年はそんな氣持はかなぐり棄てて、ひとつうんと書いて見るつもりだ。 しかしまだ、何が書けるのやら、自分にも見當がつかない始 …
著者 | 堀辰雄 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
ジャンル | 文学 > ドイツ文学 > 詩 |
初出 | 「四季 第十六号春季号」1936(昭和11)年3月10日号 |
文字種別 | 旧字旧仮名 |
読書目安時間 | 約5分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約7分(300文字/分) |