雨のしとしと降っている夜であった。私は京都の駅で汽車を待っていた。親戚の若い人達が早くから来て場所を取ってくれていたが、それでも列の後の方であった。 そこでは並んでいる人同士で汽車の混む話から、何処其処を何時に出るのが割合に空いているとか、 …
著者 | 宮城道雄 |
ジャンル | 芸術・美術 > 音楽 > 邦楽 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
初出 | 「古巣の梅」1949(昭和24)年10月5日 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約4分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約6分(300文字/分) |