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『重病室日誌』
ふりがな文庫
『
重病室日誌
(
じゅうびょうしつにっし
)
』
×月×日。 右腕の神経痛で七号病室へ入室した。空は陰気に曇つて今にも降り出しさうな夕暮である。室内は悪臭激しく、へどを吐きたくなる。送つて来てくれた舎の連中が帰つてしまふと、だんだんじつとしてゐるのが堪へられなくなる。入院した最初の日と全く …
著者
北条民雄
ジャンル
文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行
初出
「文學界」1937(昭和12)年4月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約14分(500文字/分)
朗読目安時間
約23分(300文字/分)