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『極夜の記』
ふりがな文庫
『
極夜の記
(
きょくやのき
)
』
静かな、初秋の夜である。 もう、幾日といふことなく、漫然とまつたく同じ夜ばかりを送り迎へてゐるのだが、夜毎に静けさが増して来るやうだ。 要があつて、斯うしてゐるわけではない、昼間ぐつすりと眠るので、夜は眠れないだけのことである、不思議はない …
著者
牧野信一
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「文藝春秋 第三巻第十号」文藝春秋社、1925(大正14)年10月1日
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約11分(500文字/分)
朗読目安時間
約18分(300文字/分)