岩田豊雄と私いわたとよおとわたし
一九二三年(大正十二年)九月一日、例の関東震災で東京の劇場はことごとく灰になつた。が、翌年の三月には早くも新劇の胎動が始まつた。最も代表的なものはいうまでもなく築地小劇場の旗挙げであるが、その傍らで、いくぶん違つた道を進もうとしたいくつかの …