『跫音』の序にかへて『あしおと』のじょにかえて
ラジオ・ドラマといふものはなかなかむつかしいものである。私も二三それを試みて、ついに投げ出してしまつた。人間と機械との微妙な協力あるひは闘争が、聴覚を通して劇的美の構成に役立つことをまづ発見したものだけが、真にすぐれたラジオ・ドラマの作者と …