新劇の殻しんげきのから
新劇に「型」などといふものがある筈はないのだが、事実、今日のあらゆる新劇団——素人の試演と称するものをも含めて——は、もう既に、一つの共通な「癖」をもつてゐる。その「癖」とは、「型」とまでは行かぬ「殻」のやうなもので、誰がどんなに工夫をして …