『馬』と『二十六番館』『うま』と『にじゅうろくばんかん』
阪中正夫君の『馬』が改造に当選したといふ話を聞いて、私は「不思議」なやうな、「当り前」のやうな気がした。 阪中君は、凡そ懸賞当選に不向な、いはば山ツ気のない作家であり、同時に、当選するしないに拘はらず、当選のレベルを遥かに越えた作品を、既に …