六号記ろくごうき
どうにもならぬことを、ひとりぶつぶつ云つてもしようがない、と思ふやうになつてゐることは事実である。誰でも考へてゐるやうなことを、わざわざ口に出して云ふのは、野暮の骨頂だ、といふ風にも教へられてゐる。が、しかし、どうにもならないとは、一体、い …