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『十二月的感想』
ふりがな文庫
『
十二月的感想
(
じゅうにがつてきかんそう
)
』
私は平生毛筆を使はない。墨をするのが面倒なのと、硯箱が場所を取るからである。それよりも第一、手が自由に動かない厄介さを知つてゐるからであらう。 私はまた万年筆を好まない。ペン先をインキ壺に浸す、あの伸びやかな気持がなく、書かれた文字の濃淡が …
著者
岸田国士
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
初出
「文芸春秋 第六年第一号」1928(昭和3)年1月1日
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約4分(500文字/分)
朗読目安時間
約6分(300文字/分)