新劇の危機しんげきのきき
震災後擡頭した新劇運動の目覚ましい機運は、私の観るところ、あまり順調な進み方をしてゐないやうに思はれる。それは「続いてはゐるが、進んでゐない」といふことである。 なるほど、僅か二三年にこれほど眼に見えた進み方をするわけがないといへばいへるで …