演劇新潮と築地小劇場えんげきしんちょうとつきじしょうげきじょう
僕は、此の一年間、色々な事情で、あまり芝居を観にも行かず、月々発表される脚本も割合に読んでゐないから、劇壇全般に亘る感想といふやうなものは勿論書けない。 殊に旧劇や新派劇に対しては、能やオペラに対すると同様、殆ど批判的な眼を向けたことはない …