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『風と裾』
ふりがな文庫
『
風と裾
(
かぜとすそ
)
』
春の雷が鳴つてから俄に暖気を増し、さくら一盛り迎へ送りして、今や風光る清明の季に入らうとしてゐる。 ところで、この季節の風であるが、春先からかけて関東は随分吹く。その激しいときは吹きあげる砂ほこりで空は麦粉色になり、太陽は卵の黄身をその中へ …
著者
岡本かの子
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約2分(500文字/分)
朗読目安時間
約2分(300文字/分)