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『海から帰る日』
ふりがな文庫
『
海から帰る日
(
うみからかえるひ
)
』
五年間に通過して來た道、それは今考へたつてわからない。たゞわかるものは今の心だ。五年の最後に到達した心だ。人の心ではない。自分の心だ。雲はビルデイングになつてくれない。風鈴草はいくら振つても鳴つてくれない。木馬は乘つたつて走らない。私の生活 …
著者
新美南吉
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「柊陵 第一二号」1931(昭和6)年3月
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約4分(500文字/分)
朗読目安時間
約7分(300文字/分)