桂馬の幻想けいまのげんそう
木戸六段が中座したのは午後三時十一分であった。公式の対局だから記録係がタイムを記入している。津雲八段の指したあと、自分の手番になった瞬間に木戸は黙ってスッと立って部屋をでたのである。 対局者の心理は案外共通しているらしく、パチリと自分でコマ …
作品に特徴的な語句
紺絣こんがすり