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『白木蓮』
ふりがな文庫
『
白木蓮
(
はくもくれん
)
』
桃代の肉体は、布団の中に融けこんでいるようだった。厚ぼったい敷布を二枚、上に夜着と羽根布団、それらの柔かな綿の中に、すっぽりとはいっているので、どこに胴体があるのか四肢があるのか、見当がつかない。実は、体躯はそこにあるに違いないが、それも既 …
著者
豊島与志雄
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「芸術」1947(昭和22)年10月
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約25分(500文字/分)
朗読目安時間
約41分(300文字/分)