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『朝やけ』
ふりがな文庫
『
朝やけ
(
あさやけ
)
』
明るいというのではなく、ただ赤いという色感だけの、朝焼けだ。中天にはまだ星がまたたいているのに、東の空の雲表に、紅や朱や橙色が幾層にも流れている。光線ではなくて色彩で、反射がない。だからここ、ビルディングの屋上にも、大気中にまだ薄闇がたゆた …
著者
豊島与志雄
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「光」1947(昭和22)年7月
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約24分(500文字/分)
朗読目安時間
約40分(300文字/分)