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『ものの影』
ふりがな文庫
『
ものの影
(
もののかげ
)
』
池、といっても、台地の裾から湧き出る水がただ広くたまってる浅い沼で、その片側、道路ぞいに、丈高い葦が生い茂り、中ほどに、大きな松が一本そびえている。そのへんを、俗に一本松と呼ばれていて、昼間は田舎びた風情があり、夜分はちと薄気味わるい。 こ …
著者
豊島与志雄
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「心」1952(昭和27)年1月
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約18分(500文字/分)
朗読目安時間
約30分(300文字/分)