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『憑きもの』
ふりがな文庫
『
憑きもの
(
つきもの
)
』
山の湯に来て、見当が狂った。どこかに違算があったのだ。 僅か二三泊の旅の小物類にしては、少し大きすぎる鞄を、秋子はさげて来たが、その中に、和服の袷や長襦袢がはいっていた。だが帯はない。湯からあがってくると、浴衣と丹前をぬぎすて、臙脂と青との …
著者
豊島与志雄
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「改造文芸」1949(昭和24)年5月
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約27分(500文字/分)
朗読目安時間
約44分(300文字/分)