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『或る夜の武田麟太郎』
ふりがな文庫
『
或る夜の武田麟太郎
(
あるよのたけだりんたろう
)
』
その昔、といっても日華事変前頃まで、所謂土手の小林は、吾々市井の酒飲みにとって、楽しい場所だった。 この家は終夜営業していた。この点では品川の三徳と双璧だが、三徳の方は深夜になると戸を閉めるのに反し、小林の方は夜通し表戸を開け放しなのである …
著者
豊島与志雄
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約8分(500文字/分)
朗読目安時間
約12分(300文字/分)