猫性びょうせい
誰にも逢いたくない、少しも口が利きたくない、そしてただ一人でじっとしていたい。そういう気持の時が屡々ある。これは意気阻喪の時ではなく、情意沈潜の時である。 私は純白か漆黒かの尾の長い猫なら、見当り次第幾匹でも飼いたいと思っている。それも、室 …