埃及の入口ポートセイドの騷々しい港に船を降りて、一望百里鹽澤の外、何者も眼の前に見えない茫漠たる景色に接した私と倉田君とは、何處にナイルの恩惠たる黒土の埃及が横つてゐるかを疑つたのである。これは丁度二十年前、私が太沽の沖合に船が著いて、何處 …
著者 | 浜田青陵 |
ジャンル | 歴史 > 地理・地誌・紀行 > アフリカ |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行 |
初出 | 「文藝春秋」1929(昭和4)年8月 |
文字種別 | 旧字旧仮名 |
読書目安時間 | 約10分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約17分(300文字/分) |