その人の四年間そのひとのよねんかん婦人民主クラブの生い立ちと櫛田ふきさんふじんみんしゅクラブのおいたちとくしだふきさん
一九四三年だったかそれともその翌年だったか、ある夏のことであった。ある晩わたしは、中野鷺宮の壺井栄さんの家の縁側ですずんでいた。そのころ、わたしにとって栄さんの家は生活の上になくてはならない休みどころであった。手拭の新しいので縫った小さい米 …