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『一刻』
ふりがな文庫
『
一刻
(
いっこく
)
』
制限時間はすぎているのに、電車が来なくて有楽町の駅の群集は、刻々つまって来た。 「もうそろそろ運動はじめたかい」 人に押されて、ゆるく体をまわすようにしながら、蔵原さんが訊いた。 「これからだ」 江口さんは栃木県で立候補した。新しくなろうと …
著者
宮本百合子
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「談論」1947(昭和22)年9月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約3分(500文字/分)
朗読目安時間
約4分(300文字/分)