行方不明の処女作ゆくえふめいのしょじょさく
活字となって雑誌に発表された処女作の前に、忘れることの出来ない、もう一つの小説がある。 私は小学校の一二年の頃から、うちにあった小さいオルガンを弾きおぼえ、五年生時分には自分の好きなのは音楽なのであろうと思っていた。ところが、段々文字がよめ …