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『チチハルまで』
ふりがな文庫
『
チチハルまで
(
)
』
十一月に入ると、北満は、大地が凍結を始める。 占領した支那家屋が臨時の営舎だった。毛皮の防寒胴着をきてもまだ、刺すような寒気が肌を襲う。 一等兵、和田の属する中隊は、二週間前、四平街を出発した。四洮線で洮南に着き、それからなお二百キロ北方に …
著者
黒島伝治
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「文学新聞」1932年2月5日号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約3分(500文字/分)
朗読目安時間
約5分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
抛
(
ほう
)