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『縫子』
ふりがな文庫
『
縫子
(
ぬいこ
)
』
二階の掃除をすませ、緩(ゆっ)くり前かけなどをとって六畳に出て見ると、お針子はもう大抵皆来ていた。口々に、ぞんざいに師匠の娘である縫子に挨拶した。縫子は襖をしめながらちょっと上体をかがめ総体に向って、 「お早う」 と答えた。彼女は自分の場所 …
著者
宮本百合子
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「新潮」1926(大正15)年11月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約21分(500文字/分)
朗読目安時間
約34分(300文字/分)