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『氷蔵の二階』
ふりがな文庫
『
氷蔵の二階
(
こおりぐらのにかい
)
』
表の往来には電車が通った。トラックも通った。時には多勢の兵隊が四列になってザック、ザック、鞣や金具の音をさせ、通った。それ等が皆塵埃(ほこり)を立てた。まして、今は春だし、練兵場の方角から毎日風が吹くから、空気の中の埃といったらない。それが …
著者
宮本百合子
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「女性」1926(大正15)年7月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約37分(500文字/分)
朗読目安時間
約1時間2分(300文字/分)