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夜闇
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よやみ
ふりがな文庫
“
夜闇
(
よやみ
)” の例文
……で、その娘が舟ばたをまたぐと、巫女たちはワッとそれを取りかこんで、真っ暗な
夜闇
(
よやみ
)
の中へ、さらって行ってしまうの。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
かの女は、
枕元
(
まくらもと
)
のスタンドの灯を消し、自分の
頬
(
ほお
)
に並べて枕の上に置いてあった規矩男の手紙を更に
夜闇
(
よやみ
)
のなかに投げ出した。
母子叙情
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
夜闇
(
よやみ
)
の庭先の忍逢いに、なんのための面甲かと理解に苦しんでいたが、
癩者
(
かたい
)
の
族
(
まき
)
というなら話は至極疏通する。
うすゆき抄
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
まだ
暁
(
あかつき
)
の
白
(
しら
)
けた光が
夜闇
(
よやみ
)
の
衣
(
きぬ
)
を
僅
(
わづか
)
に
穿
(
うが
)
つてゐる時で、
薄曇
(
うすぐもり
)
の空の下、風の無い、沈んだ空気の中に、二人は寒げに立つてゐる。
英太郎
(
えいたらう
)
は十六歳、
八十次郎
(
やそじらう
)
は十八歳である。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
火は
四辺
(
あたり
)
を照らしていた。今まで
夜闇
(
よやみ
)
に閉ざされていた真っ黒の大地が明るんで見えた。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
霧が立って
夜闇
(
よやみ
)
の色を濃くして来た。
正義と微笑
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
女は暑さをも寒さをも
夜闇
(
よやみ
)
をも
雨雪
(
うせつ
)
をも
厭
(
いと
)
わずに、衝動的に思い立って、それを買いに往くことがある。万引なんと云うことをする女も、別に変った木で刻まれたものでは無い。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
夜
常用漢字
小2
部首:⼣
8画
闇
常用漢字
中学
部首:⾨
17画
“夜”で始まる語句
夜
夜半
夜更
夜中
夜叉
夜具
夜鷹
夜寒
夜明
夜業