“鼈甲色”の読み方と例文
読み方割合
べっこういろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まして光をうけている部分は、融けるような鼈甲色べっこういろの光沢を帯びて、どこの山脈にも見られない、美しい弓なりの曲線を、はるかな天際にえがいている。……
女体 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
柱も敷板も窓框まどがまちも、みなつやつやと鼈甲色べっこういろに拭きこんであり、きちんと置かれた道具類も高価な品ではないが、たいせつにされてきた年月のあかしのように
日本婦道記:萱笠 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
時代をつけると言ってしょっちゅうほおや鼻へこすりつけるのであぶら滲透しんとうして鼈甲色べっこういろになっていた。
夏目漱石先生の追憶 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)