“黒蟻”の読み方と例文
読み方割合
くろあり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
万里の城のように、うねうねとコンクリートの壁をめぐらしたドックの建物を山の上から見降ろしていると、旗を押したてて通用門みたいなところに黒蟻くろありのような職工の群が唸っていた。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
人の群れが黒蟻くろありのように集まったそこの光景は、葉子の目の前にひらけて行く大きな港の景色の中景になるまでに小さくなって行った。葉子の目は葉子自身にも疑われるような事をしていた。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)