黄金蛇こがねへび)” の例文
おなじやうに吹通ふきとおしの、裏は、川筋を一つ向うに、夜中は尾長猿おながざるが、キツキと鳴き、カラ/\カラと安達あだちはら鳴子なるこのやうな、黄金蛇こがねへびの声がする。
印度更紗 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
おなじやうに吹通ふきとほしの、うらは、川筋かはすぢひとむかうに、夜中よなか尾長猿をながざるが、キツキとき、カラ/\カラと安達あだちはら鳴子なるこのやうな、黄金蛇こがねへびこゑがする。
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
可恐おそろし黄金蛇こがねへびの、カラ/\とふ時は、土蛮どばんでさへ、誰も皆耳をふさぐ……其の時にはうか知らない……そんな果敢はかない、一生奴隷どれいに買はれた身だのに、一度も泣いた事を見ないと云ふ
印度更紗 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
深夜しんやに、可恐おそろし黄金蛇こがねへびの、カラ/\とときは、土蠻どばんでさへ、だれみなみゝふさぐ……ときにはうからない……そんな果敢はかない、一生いつしやう奴隷どれいはれただのに、一いたことないと
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)