鮫皮さめかわ)” の例文
そして鶏の脚——と考えて外套がいとうのポケットの中で指をむずむずさせた。あのぶつぶつのある、刀のさやに使う鮫皮さめかわのような、黄色に赤を混ぜたような。
風宴 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
錦の袋では脅かされたが、中から出たのは蝋色ろういろ朱磯草研出しゅいそくさとぎだしのさや山坂吉兵衛やまさかきちべえ小透こすかつば鮫皮さめかわ萌黄糸もえぎいと大菱巻おおひしまきつか、そこまでは平凡だが、中身を見るまでもない。目貫が銀の輪蝶りんちょう
備前天一坊 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
私が村上さんのほうへ泳ぎだしたとき、鰊を追いながら浅く泳いで来た鱶の一匹が、ヤスリのような鮫皮さめかわで私のすねをこすっていきましたので、そこがベロリと赤むけになってしまいました。
手紙 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)