“鬼哭啾々”の読み方と例文
読み方割合
きこくしゅうしゅう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
南水域に鬼哭啾々きこくしゅうしゅうとして跡絶えず、妖気狭霧さぎりのごとくに立ちめて、大英帝国の憤激その極に達したのであった。
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
ために、富田とんだの浦は血に赤く、河原は鬼哭啾々きこくしゅうしゅうとして、無残というもおろかなこと、長く、渭之津いのつの城に怪異妖聞かいいようぶんやむことを知らず、という結果になりました
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ことに世の中が変動する前には、安政の大疑獄以来、幾多有為の士を、再び天日てんぴの下にかえさずんでしまった牢屋の所在地だ。鬼哭啾々きこくしゅうしゅう、人の心は、そこの土を踏むだけで傷みにふるえる。
旧聞日本橋:17 牢屋の原 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)