びん)” の例文
旧字:
主人の総右衛門は五十七八の典型的な大旦那で、びんの霜ほど世を経た、なんとなく抜け目のないうちにも、人を外らさぬ愛嬌あいきょうと、自然に備わる品位のある中老人です。
その顔を上げた時、はらりと顔にこぼれかかる、びんの毛を、指に反らして払い
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)