“首途”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かどで96.4%
かどいで3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして何となく首途かどでらしい感慨に打たれて、危ふく熱くなりかゝつた瞼を抑へながら、かうなる迄の自分の位置を默想し始めた。——
受験生の手記 (旧字旧仮名) / 久米正雄(著)
その時こそは下宿や渡世もやめさせまして、かつては母子の首途かどでを笑ひてし故郷人に、方様のお名を誇らばやなど、心構へし折も折。
葛のうら葉 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
目をこすり、目をみはり、目をぬぐいいる客僧に立別れて、やがて静々しずしず——いぬの顔した腰元が、ばたばたとさきへ立ち、炎燃ゆ、とのちらめく袖口で音なく開けた——雨戸にちりばむ星の首途かどいで
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
煩惱ぼんなう盡きし朝に遇ひて、今日を捨身しやしん首途かどいで
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)