“雲母坂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きららざか71.4%
きらゝざか28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この南嶺から東にくだれば、穴太村あなふとむら白鳥坂に出るし、西にくだればまっすぐに修学院白河村——あの雲母坂きららざかさがまつの辻につながる。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
雲母坂きららざかを越えて斜めに降りてくる範宴の姿や、その他の迎えの人々が見え初めたのである。くるまれんをあげて、牛飼はわだちの位置を向きかえた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
人足等の総数は二十五萬人に達し、醍醐だいご山科やましな、比叡山雲母坂きらゝざかより大石を引き出すことおびたゞしく、堀普請などは、幾つにも区分けをして奉行衆が代る/″\人夫を督励し
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
あたかも当時滋幹は、しば/\叡山の横川よかわ定心房じょうしんぼう良源を訪ねて佛の教を聴いていたので、彼がもしその帰るさに道を雲母坂きらゝざかに取って下山したならば、つい母の住むふもとの里へ出られたのであった。
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)