“降来”のいろいろな読み方と例文
旧字:降來
読み方割合
おりく50.0%
ふりく50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
慶三は大島の初袷はつあわせ節糸ふしいとの羽織を重ね、電車を待つふりで時間通りに四辻の乗換場にたたずみ三田行と書いた電車の留まる度、そこから降来おりくる人をば一人一人一生懸命に見張っていた。
夏すがた (新字新仮名) / 永井荷風(著)
小止おやみもなく紛々として降来ふりくる雪に山はそのふもとなる海辺うみべの漁村と共にうずも天地寂然てんちせきぜんたる処、日蓮上人にちれんしょうにんと呼べる聖僧の吹雪ふぶきに身をかがめ苦し山路やまじのぼり行く図の如きは即ち然り。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)