開帳かいちやう)” の例文
はる攝州せつしう多田院ただのゐん開帳かいちやうがあつて、玄竹げんちく病家びやうかすきうへ、一にち參詣さんけいきたいとおもつてゐた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
五月山さつきやまが一ぽん々々/\かぞへられるやうになると、池田いけだまちながさかしたおろされた。此處ここからはもう多田院ただのゐんへ一開帳かいちやうにぎはひは、この小都會せうとくわいをもざわつかしてゐた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
權山ごんざんといふたうげは、ひくいながらも、老人らうじんにはだいぶあへいでさねばならなかつた。たうげ頂上ちやうじやうからは、多田院ただのゐん開帳かいちやう太鼓たいこおときこえて、大幟おほのぼり松並木まつなみきおくに、しろうへはうだけせてゐた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)