長子ちょうし)” の例文
ところが、長子ちょうしのセルゲイは丁度ちょうど大学だいがくの四年級ねんきゅうになってから、急性きゅうせい肺病はいびょうかか死亡しぼうしてしまう。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
晩年磐梨いわなし郡某社の巫女みこのもとに入夫にゅうふの如く入りこみて男子二人を挙げしが後長子ちょうし窃盗せっとう罪にて捕へられ次子もまた不肖の者にて元義の稿本抔こうほんなど散佚さんいつして尋ぬべからずといふ。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
永楽帝のちょを立つるに当って、丘福きゅうふく王寧おうねいの武臣こころを高煦に属するものあり。高煦またひそかに戦功をたのみて期するところあり。しかれども永楽帝長子ちょうしを立てゝ、高煦を漢王とす。高煦怏々おうおうたり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)