銃口つつさき)” の例文
あの銃口つつさきに提灯の疑問が破られて、同時に、市民の迷信が解かれるのだと、兵馬は頼もしく思って固唾かたずを飲みました。
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
若い農夫は樹の陰から、五匁玉ごもんめだまめた銃口つつさきを馬車の上に向けた。彼の心臓は絶え間なく激しい動悸どうきを続けていた。
熊の出る開墾地 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
しかし女が捻らない先に鉄の取手がガチャリと鳴って扉が向側むこうから押し開らいた。女は二、三歩よろめいた。その鼻先へ突き出されたものは自動拳銃の銃口つつさきである。女はまたもよろめいた。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
青年は兎のように、ひらりひらりと、大木の陰に移りとまっては、そこから馬車の上に銃口つつさきを差し向けるのだった。
熊の出る開墾地 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)